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ノマメガです。
自分で砂吐きそう。甘々と言うのか?
ナチュラル分裂、違う仕事場、違う住居。同一人物性皆無ですが…
よろしければ!
自分で砂吐きそう。甘々と言うのか?
ナチュラル分裂、違う仕事場、違う住居。同一人物性皆無ですが…
よろしければ!
「あ、もしもし?俺?」
さっき、出て行ったばかりの奴からの電話。相変わらずの間抜け声だ。
余り良い予感はしないな。取らなければ良かったかと、少し後悔した。
「…俺の携帯に、俺以外の誰が出るんだ?」
後ろからは、ざわざと、騒がしく人の声がしている。
「う、なんでそんなに冷たいだよ」
「なんで、だと?今さっき、バタバタと忙しなく出て行った奴の電話だ…出てやっただけ、有り難く思え」
「うっ、その件に関しては…どーもすいません」
本気かどうか計りかねるな。
「当たり前だ、散らかすだけ散らかした挙げ句…いや、それより用件はなんだ。忘れ物だったら、届けてやらないからな」
無意識に辺りを見回すが、それらしき物は無い。第一、俺がそんなヘマをする筈がない。
俺の家の方が、あいつの仕事場までは近い。むしろ、あいつの家からの方が遠いくらいだ。
まったく、忘れ物を理由に、入り浸りを許す程寛容じゃない。昨日だって、今日が休日出勤だと分かっているにも関わらず、この様だ。あいつの大丈夫は、一番宛てにならない。
「実は、言いにくいんだけど…時間間違っちゃって…30分位」
申し訳なさそうに奴が言う。
「だから?それと、この電話と、何の関係があるんだ?いい加減にしないと切るぞ」
別に間に合ったんだから良いじゃないか。わざわざ言う必要無いだろう。
余計に力を入れると、余計な所が痛む。昨日の事が脳裏を過り、小さく舌打ちをした。
「あーっ!待って、ごめんごめん!…怒るなよ」
「じゃあ、早く用を言え」
「…えっと、これ?」
「はぁ?」
本気で切ってしまおうかと思った。すんでで止めたが、何故止めたのか。
後でこれを大いに後悔する事になる。
「だ、から。あー、お前の声が聞きたかったと言うか…いや、断じて暇潰しとかじゃなくて…」
「切るぞ」
「わーっ、ダメ!」
ぴろろろっ…
「電車来たんじゃないのか?…じゃあな、」
ようやく解放されるかと思い、まだ微かにあいつの匂いが残る白いベッドの上で、寝返りをうった。天井が遠い。
「あっ!えっと、…」
「?」
「体、大丈夫?ごめん…今度はもっとちゃんと…あぁ、もぉ、
…好きだ!」
ガチャっ!!
「…あいつ、」
携帯を握ったまま、再度、寝返りを打った。当分、ベッドから出られそうにない。
これでまた、家に来るのを許してしまう。あんな風に言われてまったら、これをネタに怒る事も出来ない。
前なら、それも容易かった筈なのだが…
今、胸に沸き上がるのは、
情けなさと、そして…。
〈END〉
何気に、お初の翌日(笑)ノマは、仕事で朝早く出なきゃいけないのに寝坊。
眼鏡にすまないと思いつつ、出て行ったのに、あろう事か時間間違いで…時間があるから眼鏡の声が聞きたくて、謝りたくて電話した訳です。
眼鏡は携帯の向こうで赤くなってます、嬉しいやら恥ずかしいやら。
ピュアいっ!夢見過ぎで、申し訳ない(*^_^*)
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プロフィール
HN:
錦季(にしき)
性別:
女性
自己紹介:
主人公と大して変わらない歳なんだと今更気づいて、嬉しいような、哀しいような複雑な心境です。同志の友、曰く、典型的AB型らしいので…私どうやら変人のようです。
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